世界の言語

エッセー

概要

 筆者は開発したポーカーアプリ”Exotic Poker”で意味もなく過剰なローカライゼーションを実装している。一般的に、ポーカーは英語が共通言語であり、カジノや大会によっては不正防止のため英語以外のコミュニケーションが禁止されている場合もあるようである。そのため、ポーカーアプリは英語で実装しておけば特に困らないはずであるが、趣味でやっていると意味がないことをやりたくなってしまうものなのかもしれない。Google翻訳やDeepLで翻訳できる全言語を制覇するぞ、みたいな無意味な目標を掲げている。その過程で言語の一覧表を作ったのであるが、何かの役に立つかもしれないので、このブログ上に掲載しておく。

一覧掲載ついでに、いくつかの面白そうな小ネタを書いていこう。

人口分布

 言語の人口分布をみると、英語、中国語、アラビア語、ヒンディー語などが多いのは国の人口を考えればそうなのだろうということであるが、意外に思えるのはスペイン語やポルトガル語の人口が非常に多いということである。これはメキシコではスペイン語、ブラジルではポルトガル語が公用語として最も使われる言語であることに起因するようである。人口だけでみるとベンガル語(バングラディッシュ)やウルドゥー語(パキスタン)なども多いが、経済的には貧しい地域であるため、先進国ではあまり学習されない言語であるかもしれない。

 ちなみに、このブログでネタが無いとSuno AIで適当に生成した曲を掲載しているが、音楽で使われる自然言語は90%以上が英語であるらしい。第2位の言語がスペイン語で、この2つで95%以上がカバーされるようである。音楽市場の規模からこれに続くのが日本語や韓国語であるらしく、アラビア語、ヒンディー語や中国語は音楽市場ではマイナー言語のようである。

右から記述する言語

 システム開発者泣かせな仕様で、文書を右から左に向かって書く言語がいくつか存在する。代表例はアラビア語である。他に、ペルシャ語、ウルドゥー語など中東の言語がこれに該当する。ヘブライ語、イディッシュ語などユダヤ人系の言語もこれに含まれる。これに合わせて、画面のUI項目の配置も左右を反転して配置するのが自然であるらしく、他の言語とUIの構成要素の位置が反転するため、テストとかで操作しているうちによくわからなくなってしまうことがある。一応、筆者のアプリでも実装しているが、これらの言語を使用する人たちにとって自然な配置になっているかはよくわからない(多分なっていない気がする)。

縦書きする言語

 右から各言語の他に文章を縦に書く言語もいくつかある。中国語、韓国語、日本語、モンゴル語であり、台湾でも縦書きの文化があるようである。ただし、中国では公的な文書は横書きで統一する政策をとっているらしく、縦書きは古文(漢文)のみの文化になっていくかもしれない。日本では新聞や小説、国語の教科書でも縦書きが採用されているため、日常的に縦書きを利用している国家としては一番中心的な国であるかもしれない。モンゴル語はキリル文字といわれるロシア語と同様の文字が使われるため横書きだが、モンゴル文字も学校教育で習うらしく縦書きの文化が残っているようである。

国によって言語がバラバラな理由

 その国の国民がしゃべる言語は国民のアイデンティティを表すものであるため、それぞれの国家や政府は自国の言語を維持する動機があるし、国民にも外国語より自国語を話すように教育するのが一般的である。話者数が数十万人しかいない言語でも他国の言語に合わせようとせず、独自の言語を維持しようとするのはこういった理由だろう。外交の場とかでも、本当は外国語が話せても自国語で演説するというのはこういった理由であるためらしい。そのため、話者数が数十万人でも消滅の危機とはならないが、反対に数千万人の話者がいても日常的なコミュニケーションでほとんど使われおらず(英語など他のメジャーな言語が使用される)、死語化する恐れがある言語もあるようである。フンスリュック語などはルクセンブルクが発祥の言語らしいが、ヨーロッパではほぼ死語である一方で、ブラジルの一部地域で利用されているらしく、話者数が数百万人いると推定されるらしい。政治や慣習が絡むと合理性だけでは説明がつかない事象も多く、そういったところが言語学の面白いところなのかもしれない。