テキサスホールデムにおけるベットサイズ

確率論

※ChatGPT画伯作、”A dramatic poker scene featuring a close-up of a player’s hand holding two Ace cards in a Texas Hold’em game.”

タイトルは”テキサスホールデムにおけるベットサイズ”と書いたが、ここまでの三部作

に入れることができなかった断片的な文章をまとめたものである。今後登場させる機会もなさそうなので、まとまりはないがここで掲載してしまおう。

ベットやレイズのサイズをどのように考えるか

 テキサスホールデムのゲームの仕様を考えていると、非常に難しく感じるのがプレイヤーのレイズ(ベット)という行動をどのように表現すればよいかということである。ルール上は、ミニマムレイズを超えるチップの枚数であればプレイヤーは任意の枚数を指定して賭け金を引き上げることができる。レイズの回数自体にも制限がないことが多いらしい。理屈上は、任意の数値をテキストボックスに入力させて、バリデーション・チェックをすべきとなるのかもしれない。現実にも、適当な枚数を定めるプレイヤーも少なからずいると推測され、手持ちのチップで切りの悪い余りのチップをベットやレイズに含めてしまうということも少なくないのかもしれない。

 しかし、慣習的にある程度定められてた方法(ガイドライン)でプレイするプレイヤーも少なくないのではないかと推測される。例えば、プリフロップにおけるオープニングのレイズでは必ず1bb(ビッグブラインド)の3~5倍を指定したり、リレイズする場合はその3倍(7bb~12bb)を指定するといった手順でプレイし、リンプイン(ビッグブラインドにコール)やミニマムレイズ(プリフロップでは2倍)はしない、などの方法である。また、プリフロップからフロップ、フロップからターンなどラウンドが変わるごとにミニマムレイズはリセットされるため、各ラウンドのオーブニングベットは再び1bbから指定することができる。しかし、現実にはオープニングベットを1bbにするなどということはなく、大体ポットサイズ(すべてのプレイヤーの賭け金の合計)の33%,50%,75%などの数値が選ばれることが多いらしい。

 ポーカーの本を読んでいると、このサイズをどのように決定するべきかということについて、数学的に説明してくれていることが全くと言っていいほどない。慣習的にこうしましょうとかゲーム理論で選択したらこうなりますというだけであり、そもそもサイズを定めるための理論が存在していないように見える。これは以前の投稿で説明した期待値(EV)の概念だけでは賭け金をどのサイズにすべきかという議論はできないためである。期待値を最大化するだけならば、期待値がプラスならばオールイン一択になってしまうだろう。これを行うためにはリスク回避度の概念を用いなければならない。これについて試論を展開してみよう。

 ポットに一定のチップ\(\small \pi\)が集まっているとする。プレイヤーは\(\small s\)のスタックを持っており、その中から最適なベット金額\(\small b = fs = \varphi\pi\)を計算する方法を考える。\(\small f\)は現在のスタックに対する比率であり、\(\small \varphi\)はポットに対する比率(最初に説明した33%,50%,75%などの比率)を表す。このプレイヤーは現在のスタックに対して、平均分散型の効用関数を最大化するものと仮定しよう。すなわち

\[ \small E[u(b)] = \mu(b) -\frac{\gamma}{2}\sigma^2(b) \]

を最大化するように\(\small b\)を定める。ケリー基準であれば、\(\small \gamma=1\)とすればよいし、期待値を最大化する(リスク中立的な効用関数を仮定する)のであれば\(\small \gamma=0\)である。

 単純化のため、プレイヤーが\(\small n\)人いるものとし、プレイヤーのベット額にかかわらずコールしてくるものと仮定する。もし自分の勝利確率を\(\small p\)であると推定する場合は、\(\small b\)をベットした時のスタックに対する期待リターン\(\small \mu\)は

\[ \small \mu \times s =p \times (\pi+b\times (n-1))+(1-p) \times (-b) \]

で計算できる。両辺を\(\small s\)で割れば

\[ \small \begin{align*} \mu &= p \times \left(\frac{\pi}{s}+f\times (n-1)\right)+(1-p) \times (-f) \\ & = p \times \left(\frac{\pi}{s}+f\times n\right)-f \end{align*} \]

である。リターンの分散も同様に計算できて

\[ \small \sigma^2 = p(1-p) \left(\frac{\pi}{s}+f \times n\right)^2 \]

を得る。

 したがって、解くべき最適化問題は

\[ \small \begin{align*} &\max_{f} \; E[u(f)] = \mu(f) -\frac{\gamma}{2}\sigma^2(f) \\ &\text{s.t.}\quad 0 \leq f \leq 1 \end{align*} \]

ということになる。制約条件は単純であるため、無制約問題として期待効用を最大化するためにラグランジアンを期待効用と等しいものとして、\(\small f\)で微分すると

\[ \small \frac{\partial L}{\partial f} = \frac{\partial E[u(f)]}{\partial f}=np-1-n\gamma p(1-p)\left(\frac{\pi}{s}+f \times n\right) = 0 \]

が最適解が満たす条件となる。解を求めると

\[ \small f^{\ast} = \frac{1}{n}\left[\frac{1}{\gamma}\frac{p-\frac{1}{n}}{p(1-p)}-\frac{\pi}{s} \right], \quad 0 \leq f^\ast \leq 1 \]

を得る。\(\small \gamma=0\)の場合は、\(\small p\times n>1\)であればオールイン、そうでなければチェックが最適解になる。ポットに対する比率を計算する場合は\(\small s/\pi\)(この比率はSPR(Stack-Pot Ratio)といわれる比率である)を掛ければよいから

\[ \small \varphi^\ast = f\frac{s}{\pi} = \frac{1}{n}\left[\frac{s}{\pi}\frac{1}{\gamma}\frac{p-\frac{1}{n}}{p(1-p)} – 1 \right] \]

と計算できる。

 計算式だけだとイメージが湧きづらいと思うので、具体的な数値例を考えよう。プレイヤーがスタックを\(\small s=90\)持っており、ポットに\(\small \pi=30\)のチップが既に存在する仮定する。人数は3人残っており、あなたは勝利確率を50%と見積もっているとする。このときの最適ベット額はどれだけだろうか?Kelly基準\(\small \gamma=1\)の場合について計算しよう。

\[ \small f^\ast = \frac{1}{3}\left[\frac{0.5-1/3}{0.25} -\frac{30}{90} \right] = \frac{1}{9} \]

であり、ベット額は\(\small b^\ast = f^\ast s = 10\)となる。ポットに対する比率を計算すれば\(\small \varphi=1/3\)であり、33%のベットをするべきという解が出てくる。こういった計算をしてイメージが合う\(\small \gamma\)を定めれば、ある程度一貫したベットサイズというものを定めることができるだろう。

 現実には、対戦相手がコールするかフォールドするかの確率が\(\small b\)に依存するし、対戦相手をフォールドさせることができれば勝利確率\(\small p\)も変化することになる。期待リターンは自分以外のプレイヤーのベット\(\small b\)に対するコール確率を\(\small c_i(b)\)、勝利確率を\(\small p(b)\)のように表して

\[ \small \mu \times s =p(b) \times \left(\pi+b\times \sum_{i=1}^{n-1}c_i(b)\right)+(1-p(b)) \times (-b) \]

と計算しなければならないのだろう。こういった分析は対戦相手の意思決定モデルを構築しなければ不可能であるし、理論であるよりアート(職人芸)に近い側面があるためにわかりやすいベットサイズの決定公式というものを定めることができないのだろう。

ポケットペアの使い方

 ゲームをプレイしていると、ポケットペアが好きなプレイヤーというのが一定数いるように感じる。33や55など低ランクのポケットペアでも強気にプリフロップからオールインするプレイヤーである。オールインしないまでも、フロップの共通カードでポケットペアより高いランクのカードが落ちているにもかかわらず、やたらと強気にベットするプレイヤーもいる。確率的には低ランクのポケットペアの勝利確率は高くないので、プリフロップからオールインとして使うには適切ではない(例外的に、オールインする人が1人でスタックが少ない場合は、AKoなど高ランクの手札とも勝率が五分五分であるためオールインしてもよいらしいけど)し、共通カードでポケットペアより高いランクのカードが出ている場合は勝利確率も高くないので(ブラフでなければ)合理性がある行動に見えないのである。本稿では、おそらくこういう風に活用した方がいいんじゃないかということを書いていこうと思う。

 ポケットペアのうち、高ランク(AA,KK,QQ,JJ)のものは勝利確率が高いので積極的にベット、レイズしていけばよいだろう。これらの手札はプリフロップからオールインでも勝算がある手札であると言えるかもしれない(スタックが100bb近くある場合はAA,KKのみぐらいにした方がいいと思うけど)。プリフロップからオールインする場合は、早いポジションからいきなりするより、レイズに対してリレイズされた場合や、SBやBBなど遅いポジションからポットにチップが貯まるのを確認して実行した方が良いだろう。その方が獲得できるチップを増やすことができるからである。せっかくの強い手札で、全員がフォールドして1.5bbしか手に入らないというのはもったいないように感じる。プリフロップからオールインにできなくても、フロップで共通カードの状況が悪くなければ、フロップでオールインすればよいだろう。

 ミドルランクのポケットペア(TT,99,88,77)は正直筆者は扱い方がよくわからない。プリフロップからオールインするには勝利確率が高いとは言えないし、フロップの共通カードでこれより高いランクのカードが出る確率も低くないように思える。フロップで残っているプレイヤーが全員カードを外しているという雰囲気である場合に強気に出ることができる手札ということかもしれない。もちろん、フロップでスリーカードができれば勝つ可能性が高いが、対戦相手から強気のベットをもらうのが簡単ではないし、自分から強気のベットをするとスリーカードかもという疑いを持たれやすい気もする。この場合はワンペアであるかのようにベットを打ちながら、対戦相手のレイズや強気ベットを待つという戦略の方が良いのかもしれない。

 低ランクのポケットペア(66,55,,44,33,22)は、プリフロップからオールインするのはそもそも適切でない(トーナメントでスタックが10bbを切っていて後がない場合を除いて)し、ブラフ以外の理由で積極的にベットしていく必要はないように思う。これらの手札の使い道は次のようなものであるかもしれない。例えば、あなたがAKoを手札として持っている場合に、フロップで共通カードとしてA,K,5と出たとする。フロップで高ランクのツーペアができているということであり、おそらくあなたはもうこのゲームでは勝つことしか考えられないだろうし、フロップからオールインしようか、それともうまくCBを打って対戦相手のチップをどうやって多く引き出そうかを悩みだすかもしれない。ほとんどの人は5のスリーカードを持っているプレイヤーがいたらどうしよう、などと不安になることはないのではないだろうか。

 低ランクのポケットペアが強みを発揮するのはこういった状況(確率的には決して高い確率では発生しないけど)で、アグレッシブなプレイヤーから大きいベットを引き出しやすいということなのかもしれない。この場合積極的にスリーカードを持っているかのようなベットをするより、例えば自分もAのワンペアができているかのようなベット戦略に見せかけることでアグレッシブなプレイヤーが勝負したくなるように仕向けることができることになる。このように考えると低ランクのポケットペアはどちらかと言えば強い手札であることをアピールするより、対戦相手から見えないように隠す手札としての性質が強いのではないか、というのが筆者の意見である。

プリフロップオールイン

 正直言って、ゲームを始めた当初プリフロップからオールインするプレイヤーについて筆者は良い印象を持っていなかった。テキサスホールデムに不都合な真実があるとすれば、プリフロップからオールインを乱用すれば、このゲームはスキルなど何の関係もない運ゲーになるし、そうする権利をすべてのプレイヤーが有しているということである。実際に、ゲームで多くのチップを失ったプレイヤーが見境なくプリフロップからオールインを連発するということもあり、”おいおい、ゲームの邪魔していないで、さっさと退席しろよ”と思うケースも少なくないだろう。

 しかし、最近になってテキサスホールデムではプリフロップオールインをいかにうまくプレイできるかも重要な要素なのかもしれないと思うようになった。ルースパッシブなプレイヤー同士で対戦していると運の要素が強いうえに、臆病であるために賭け金が小さく多くのチップを奪える機会があまりないということを書いた。ただ、これらのプレイヤーの間で大きくチップが動くのがプリフロップからオールイン合戦になる場合である。プリフロップからオールインを確率的にうまくプレイすることが、もしかしたらルースパッシブなプレイヤーの最も効率的な攻略法なのかもしれない。

 加えて、トーナメントなどでチップの残りが少なくなってしまうと、フォールドかオールインかしか戦略がないという状況に追いやられることもあるだろう。大体、手持ちのチップが10bb以下になる(ショートスタックといわれる)と戦略の幅がほとんどなくなり、オールインできる手札がくることを祈りながら耐えることになる。このように考えると、テキサスホールデムでは意外にプリフロップオールインをうまくプレイできるスキルの重要性が高いのかもしれない。これは将来的に(ゲーム理論やモンテカルロシミュレーションを使って)理論的な考察をしてみようかと思っている。ここでは詳細には触れない(というより、現時点で説明できる能力を筆者は有していない)。

タイトパッシブなプレイヤーとの戦い方

 タイトルはタイトパッシブと書いてあるが、タイトパッシブとタイトアグレッシブなプレイヤーについて特徴を記述するとともに、対抗策を検討していこう。タイトアグレッシブは上級者が用いる標準的なプレイスタイルとして知られているものである。バランスが取れたタイトアグレッシブはある意味(ゲーム理論的な意味)で隙がないプレイヤーであり、そもそも攻略することが困難なプレイヤーであると言えるかもしれない。

 ルースなプレイヤーと異なり、タイトなプレイヤーは限られた手札以外は基本的にプリフロップでフォールドしてくる。プリフロップでフォールドしない比率(VPIPという)が5~20%ぐらいであることが標準的であるらしい。参加してくる手札の範囲はプレイヤーにもよるが大体以下のようなものである。

 ポケットペア:AA,KK,QQ,JJ

 スーティッド:AKs,AQs,AJs,KQs,KJs,QJs

 オフ・スーティッド:AKo,AQo,AJo,KQo

もちろん、ブラフを含める意味で弱い手札で参戦する(この場合でもAx,KxやJTs~76sのSuited-Connectors、低ランクのポケットペアである場合が多い)こともあるがそれほど多い比率ではないだろう。タイトなプレイヤー同士がフロップに残った場合は、手札の範囲(ハンドレンジ)が狭いため、対戦相手の手札を読み合う心理戦のような様相を呈することも少なくないだろう。タイトパッシブとタイトアグレッシブでプリフロップにおけるプレイはそれほど差がないものであるように見える。

 タイトパッシブとタイトアグレッシブの差異はフロップ以降の戦略に現れる。タイトアグレッシブはブラフも含めてアグレッシブにベットするし、エントリーの範囲が異なるだけでルースアグレッシブなプレイヤーと似たような戦略を用いてくる。これに対して、タイトパッシブはブラフを用いることがほとんどなくフロップ時点で役が出来ない(ハイカード)場合チェックかフォールドを選択する傾向がある。タイトパッシブなプレイヤーは自身に有利な共通カードが公開されていても、フラッシュやストレートの可能性がある場合はベットが慎重になったり、リバーの特大ベットに対してフォールドしやすい傾向がある。

 タイトパッシブなプレイヤーは総じてリスク回避的であり、大きい賭け金の賭けは自分が勝つという確信を持たない限り行ってこないという性質を持っている。上級者の中にもこういったプレイスタイルは稀にいるようであり、NIT(岩という意味らしい)と言われている。NITのプレイヤーはプリフロップでエントリーする手札もAA,KK,QQ,AKsぐらいであり、ほとんどのゲームでフォールドしてくる。フロップ以降の戦略はタイトパッシブと同様であるが、これらの手札では共通カードが外れても多くの場合優位な立場でプレイすることができるだろう。ただ、このプレイスタイルは場合によっては2~3時間(100~200ゲーム)ぐらいひたすらフォールドし続けるなどということもよくあるため、ただ者ならぬ忍耐力が要求されるため、普通の人にはできないプレイスタイルかもしれない。また、NITは確かに強いが、勝負をしてこないプレイヤーという意味でポーカープレイヤーとしてはどちらかというと軽蔑される傾向があるようである。

 タイトパッシブとタイトアグレッシブなプレイヤーについて対抗策を考察していこう。あなたがルースなプレイヤーであり、大半のゲームにエントリーするプレイヤーであるならば、一番容易な方法は無視してしまうことだろう。80%のゲームには参加してこないということであるから、これらのプレイヤーが参加しないゲームでチップを稼ぎ、これらのプレイヤーがプリフロップで高いベットを出してきたらフォールドしてしまうということである。対戦する場合はこちらもタイトなプレイヤーと同じハンドレンジを持っている場合に限った方が良いだろう。プレミアハンドや高いランクのポケットペアを持っている場合は、プリフロップからオールインして運試しするゲームにしてしまってもよいかもしれない。タイトなプレイヤーはこんなことを繰り返されると嫌になって退席していくことになるだろう。

 あなたもタイトなプレイヤーであり、正攻法で攻略する必要がある、あるいは、ルースだけど手札があれば真面目に相手するよ、という場合は以下のようなイメージになるかもしれない。タイトパッシブの場合は次の通りである。

  1. これらのプレイヤーが参入してくるゲームでは手札を絞るようにする。タイトパッシブはプリフロップでも積極的にレイズしては来ないだろうが、3-betレンジでもかまわない手札を選んだほうが良いだろう。タイトパッシブがオープンレイズをした場合は、リレイズしてアグレッサーになった方が良い。
  2. フロップではCBを打つ。ルースパッシブと異なり、フォールドさせることを目的にブラフベットを活用してもよいだろう。フラッシュやストレートが狙えそうな共通カードである場合は、そういった手札を持っていなくてもブラフの活用を検討してもいいかもしれない。強気のベットを打たれたり、レイズを返されるようであれば撤退してもいいだろう。
  3. ルースパッシブと異なり、高いランクのワンペア、ツーペアやポケットペアを使ったスリーカードを作ってくる傾向があるので、これらのハンドに勝てる役がある場合には強気にバリューベットを打つべきだろう。
  4. 強い役が出来ていても積極的にベットやレイズをしてこない(フェイクしてくる)こともあるため、フロップで降りない場合リバーやターンで強気すぎるベットやレイズは控えた方が良いかもしれない。
  5. 対戦相手が強いベットを出してきたらブラフである可能性は低いので、対抗できる手札がなければ基本的にフォールドする。

バランスが良いタイトアグレッシブはナッシュ均衡戦略に近いため、自分自身もバランスが良いタイトアグレッシブのプレイをするしかない。アグレッシブすぎるタイトアグレッシブに対する対抗策は以下の通りである。

  1. これらのプレイヤーが参入してくるゲームでは手札を絞るようにする。アグレッサーを無理に取ろうとするとレイズ合戦になってしまうため、(AA,KKなど)オールインになってもよい場合を除いて無理に3-betレンジより上のレイズはしない方が良いだろう。
  2. ルースアグレッシブと同様に、自分でベットしなくても勝手にベットを打ってくるのでコールでついていくのが基本となる。ルースアグレッシブと異なり、強い手札が既に完成している場合はCBに対して大きめのレイズで返すとフォールドされてしまう可能性が高いので、ポットを大きくしたい場合は相手が十分な大きさのCBを打っている限りはコールで良いだろう。
  3. プリフロップ時点で弱い手札であるということはほとんどないため、ブラフを使ってくるとしたらフロップで外した場合(AKoだったけど、AもKも出なかった場合など)ということになる。フロップのCBを観察してバリューベットとブラフベットで差異があるか観察するとよいだろう。ブラフっぽいCBであれば、レイズしてブラフキャッチすることを試みてもよい。
  4. タイトアグレッシブなプレイヤーは、ハイカード同士やキッカーの比較になるような勝つか負けるか微妙な状況でも容易にフォールドしないため、勝っている可能性が高い(そもそも微妙な状況ではない)と考える場合も、即座にレイズやコールせずに長考して悩んでいるように見せるといいかもしれない。
  5. タイトアグレッシブでブラフが多すぎる(アグレッシブすぎる)と思っても、手札自体は弱いものではないので、ある程度の役が揃っていない場合(ハイカードやワンペアのキッカー勝負の場合)は無理にヒーローコールなどをしないようにする。

プリフロップでタイトにプレイした方がよいというのは分かる気もするのであるが、タイトなプレイヤーというのは相応に忍耐力がいるものなのかもしれない。なお、筆者は忍耐力が足りないため、適当な手札でもエントリーしてしまい、VPIPが60%を超えている・・・知識がどうこうより、性格的に忍耐ができないというどうしようもないものであるような気がしてならない・・・