テキサスホールデムをテーマに曲を作ってみた 5

音楽

カジノの収益構造

 相変わらずSuno AIをいじっているのが楽しくて、今回も生成した曲を紹介するのであるが、曲に関連する話として、カジノの収益構造がどのようなものであるかという説明を簡単にしよう。

 カジノの収益というとギャンブラー連中からぼったくっているだろうから、さぞかし高収益なのだろうと思う人もいるかもしれない。その推測は外れておらず、一般的にカジノの粗利率(売上総利益率)は40~50%であると言われる(粗利の代わりにEBITDA/売上比率という営業利益に固定費(支払利息や固定資産の減価償却費)を足した値を用いられるが大体粗利率と考えてよい)。バカラやポーカー、ブラックジャックなどはディーラーを雇う必要があるため、人件費が変動費用の多くを占めるようである。

 しかし、カジノを運営するためには建物や土地が必要であるため、それらの減価償却費や資金調達に伴う支払利息などが費用として相応にかかる。結果として、最終的な営業利益率は10~20%ぐらいになるのが通常であるようである。このように考えると、カジノのハウスエッジは高いように見えても、カジノの運営費用を考えれば、値引きなどを行うことは容易ではなさそうに見える。ギャンブラーから見ればぼったくっているように見えても、運営している側から見れば投資に見合うそこそこの収益を上げるのが手一杯ぐらいの水準でしか手数料を取っていないという言い分になるのかもしれない。カジノ自身も投資資金の回収に必死で、しばしばギャンブラーから情け容赦ない(ギャンブル依存症に追いやるような手段を用いて)資金回収を図ることもあるようである。

 ちなみに、カジノの売り上げの中で特に収益が大きいゲームはバカラとスロットマシーンであるらしい。バカラは一般に控除率が低いゲームであるが、1回当たりの賭け金を大きく出来たり、ゲームの回転率が速いために収益性が高いようである(ちなみに、バカラは完全に運ゲーであり、ポーカーのような技術介入があるゲームではないため、繰り返しプレイすると統計的には全員が損をしてカジノに手数料を取られていく運命にあるゲームである)。スロットマシーンは人件費がそれほどかからないため、費用が比較的小さく済むというのが収益性に影響を及ぼしているのかもしれない。ポーカー(テキサスホールデム)はテーブルで賭け金(Stake)に上限があるため、カジノの売り上げの中ではあまり収益性が高いゲームではないようである。

歌詞

 前節の内容を踏まえて、今回の主人公はカジノの経営者(カジノオーナー)で、借金をして夢にオールインしたけど、こんなはずじゃなかったなどと嘆きつつ、テキサスホールデムをプレイするというものである。レーキ高すぎだろ、という言い分に対して営業利益率10%の良心経営だぞ、黙ってプレイしていろ、みたいなことを言っている。現実には、カジノは政府の利権と結びついているため、企業自体も完全なプライベート企業であるということは稀であると推測されるため、ファンタジーじみているかもしれないが、そういった設定も含めて楽しんでもらえればいいんじゃないかと思う。というわけで、今回の歌詞は次の通りである。今回は英語訳もChatGPTが出した歌詞そのままではなく、筆者が若干手を入れている。少しずつ英語の歌詞に慣れてきて、自分でもいじれるようになっているのかもしれない。

🎵 Persona 🎵

[Intro]
They say in Hold’em, you wear a poker face
Hide your soul in a cold, blank space
But to me, that’s just child play
It’s not you – who can’t express your soul

[Verse]
I’m the owner here, the house, the game
Swimming in the pool of money and profits
With a smile I say, “I’m here to serve”
But one slip and I’ll lose what I don’t deserve

[Pre-Chorus]
I talk to the bank with a glassy grin
Planning repayments I can’t begin
My stomach turns, my mask stays tight
This isn’t how I pictured life

[Chorus]
Wish I could live the way I feel
Is all this pain the cost of being weak?
I went all-in on my dream, on this place
Now I wonder where I lost my grace
I only ever loved the thrill of the game

[Verse]
That demon’s back — the maniac thrives
While rake drains others, he somehow survives
He plays like the rules don’t apply to him
And I hate that I can’t hate his grin

[Pre-Chorus]
My blood burns — I can’t back down
No smile when I’m showdown-bound
This time it’s war, no looking away
Tonight, the house is here to play

[Chorus]
I envy how he lives so wild and free
But that all-in bluff? Don’t lie to me
You don’t even glance at your cards, you fool
Let me teach you how grown men duel
This battle — I will not lose

[Bridge]
Why do I keep losing? Damn, it’s my casino!
Too much rake? Cut me some slack.
Only 10% operating profit margin. Don’t be ridiculous.
You slackers just play — I’ve got mouths to feed!

[Chorus]
I play by the book, avoid every mistake
But this game’s a storm — no rules to break
Is it just bad luck, or am I to blame?
The doubt eats deeper with every game

[Final Chorus]
I’ll tear this mask and breathe again
I’ve hit it straight, the stars align
I’m all-in now — I choose my fate
This time I play as truly mine

出来た曲

 今回も相変わらず歌詞が長いので、早口にしたり、テンポのよい曲にする必要があるだろう。生成した曲の中にはラップみたいになってしまった曲もいくつかあった。筆者はラップを全くと言っていいほど聞かないので、どういう曲がいいのかよくわからなかった。そのため、とりあえず普通にポップソングっぽい曲を選んでみた。最初はイマイチな気がしたが、繰り返し聞いているうちに、まあいいかという気になった。Bridge(Cメロ)は早口で歌詞をまくしたてるように歌ってシャウトするFast Shouting (Rapid Fire Shouting)というものにしてくれと指示したが、思ったような感じにはならなかった気がする。そのうち、これを使ったかっこいい感じの曲が出来たらいいなと思っている。

[Youtube]

[Suno AI]

おまけ

 今回もAll-inのInstrumentalを作ろうとして失敗した曲をおまけとしてつけておく。楽器としてpiano, electric guitar, electric bass, drums, synthesizerと指定したのであるが、頑なにpianoにメロディは担当させねえよという意思を感じる・・・まあ、そもそもメロディが全くの別物になってしまったので、別の曲として楽しめるだろう。スーパーに流れていそうなBGMを若干おしゃれにした感じの曲だが、なんとなくサビのメロディが頭に残るような気がする。

[Youtube]

[Suno AI]